楽譜は、音楽を演奏するために必須のものです。
楽譜があることで、音楽を正確に再現し楽曲を
奏でることができます。
そんな楽譜ですが、
私には旅の思い出としての楽譜があります。
今回はそんな、ちょっとしたお話です。
学生時代の一時期、私はイギリス・ロンドンに留学していました。
その時に「アメリ」というフランス映画をDVDで観る機会があり、
とても面白く、独特な雰囲気にすっかりはまってしまいました。
かなり昔の映画ですが・・、
この映画についてちょっと説明します。
映画「アメリ」は、2001年にフランスで公開された
ジャン=ピエール・ジュネ監督による作品で、主人公のアメリが、
自身の幸せを探し求める姿を描いています。
この映画は、誰しもがパリに行きたいと
思わせる様な映像のおしゃれさが魅力です。
映画をみて、アメリが働いているカフェや住んでいる
モンマルトル地区に訪れてみたいと思った方は多いはずです。
公式本のビジュアルブック。
さらに音楽も映画の大きな魅力の一つであり、
何となくノスタルジックな雰囲気の映像と
音楽が絶妙にマッチしていました。
またその時に、音楽の作曲者ヤン・ティルセンという存在も知ることができました。
映画のサウンドトラックを買って、
日常的に映画の余韻に浸っていたのですが、次第に
楽譜を手に入れて実際に音楽を奏でてみたいと思うようになり、
ロンドンの音楽店に訪れました。
しかしながら、その時は楽譜は見つけられませんでした。
しばらくして、ロンドンからパリに旅行に行く機会があり、
パリには楽譜は絶対にあるはずだから、
音楽店に行って買ってこようと思い、旅立ちました。
そしてその旅行中に、実際にパリの音楽店に訪れる事ができ、
アメリの楽譜も買う事ができたのです。
お店では、自分で楽譜を見つけられず、
店員さんに英語で「映画のアメリの楽譜ありますか?」
と尋ねたところ、その映画自体よく知らない様な顔をされ、
一瞬、心配になったことを覚えています。
アメリという映画は、フランスでも大ヒットしていた映画だという事は知っていました。
ややあって、店員さんは、
「アメリ…。Le Fabuleux Destin d’Amélie Poulainね!」と言い、
楽譜を持って来てくれました。
その時、フランスではアメリという一言のタイトルではなく、
日本語訳で「アメリ・プーランの素晴らしい運命」
という事を知りました。
今でもこの楽譜を見ると、あの時の旅行を思い出し、
お店に入ったときのドキドキ感を感じられます。
そして、表紙がアメリが石投げをしたシーンと思われる、美しい川の写真で、
さすがフランスの楽譜だなとも思いました。
フランスっぽい表紙じゃないのがちょっと残念ですが、日本での出版はこちらですね。
もし、海外旅行に行ったら、音楽店に行って
みてはいかがでしょうか。
少し違う視点でその国を感じられると思います。
そして、楽譜を買うときっと思い出深い、自分にとってのお土産になると思います。