ピアノの先生をどう選ぶ?私の経験から学んだ“大人のための基準”

ピアノ練習

はじめに

子どもの頃から続けてきたピアノ。

私は音大まで進みましたが、ここまで続けられた最大の理由は「先生との相性」でした。
大人になって自分で先生を探す難しさにも直面し、改めて自分に会う先生の大切さを痛感しています。
子どもの場合は、先生や親のリードに沿って進めることが多いですが、大人の学びは少し違います。仕事や家庭など役割を持ちながら習うので、自分に合った先生を選ぶことが、継続の大きな鍵になると思います。

本記事では、私の体験をベースに、大人のための先生選びの視点をまとめてみました。


私の体験:続けられたのは先生のおかげ

先ほど書いた通り、私は小さい頃からピアノを続け、音大まで進むことができました。
その大きな要因は、間違いなく先生の存在です。

特に、小学5年生から高校まで教えていただいた先生は、理解が遅く何度も同じことを注意される私に対しても、根気強く、諦めずに指導してくださいました。
今振り返ると、まだまだ子供の部分があり、時折、恥ずかしい態度をとってしまったり、先生を困らせてしまったこともあった感じています。

その時も多少は感じていましたが、指導が的確で、「本当に良い先生に出会った」と今となっては、心から感謝しています。

その後、大学に入り、社会人になり、別の分野の勉強も始める中で、自分で先生を探す段階になりました。そこで初めて、「先生選びって難しい」と強く感じました。
すごい先生でも、私の性格・生活リズム・目標に合うとは限らないと思いました。

社会人になってからの先生探し

大人になってから再び音楽理論を学びたいと思い、先生を探した時です。
最初は実績のある先生で、教えていただけることに感動しました。
けれども、やり取りに少し温度差を感じることが続き、その時の仕事との両立も難しくて、続けるのがしんどくなり、悩んだ末に辞めてしまいました。

その後、通学で月1回の音楽理論レッスンにも挑戦しましたが、教材を持ち運ぶ大変さや、なんとなくしっくりこない瞬間が重なり、その結果、学習の納得感を持てず、1年ほどで辞めました。

今振り返ると、私が求めていたものは、
「生活にフィットする学び方」と「納得感があるレッスンを受けたい」
と言うものでした。

例えば、

  • オンラインで受けられる仕組み(通学しなくてすみ、時間や、エネルギーを取られない)
  • 自分の納得感を大事にしてくれる先生

こうした条件が揃っていれば、もっと続けられたのではないかと思います。
ももも思いだすと、生活と勉強のバランスをとれなかった自分の未熟さもありました。
その時は、あまり、自分のことをわかっていなかったと思います。
ちょっと壁にぶつかり、そして考え、自分の求めるものを知ったと言う感じです。

そこから学んだ私の大人になって気づいた先生選びのポイントをあげます。


体験から得た結論:大人になって気づいた先生選びのポイント

1. スケジュールの柔軟性と通いやすい場所

社会人は、何か予定が変わったりすることもあると思います。
そこで、振替レッスンなど、柔軟に対応してくれる先生がいるとかなり助かります。
ただ、先生にとってはレッスン枠を固定した方が安心ですから、そこはお互いにバランスを探る必要があるのかもしれません。

ここはどうしても先生や教室の柔軟性に左右されるので、難しい部分だと思います。

もし固定スケジュールのみの場合は、1回や2回抜けても「継続できなくなるわけじゃない」と考え、ある程度の割り切りは必要だと思います。

事情でレッスンが出来なくなる事もある、それはしょうがないことであると事前に織り込んでおいた方が必要以上に考える事はないと思います。

また、レッスンの場所も意外と大切です。

家の近くや勤務先の近くなど、自分の生活動線に合った場所を選ぶと、通う負担が減ります。遠すぎると「今日は疲れているから行けない」となりやすいので、アクセスのしやすさ=継続率につながるポイントだと思います。

2. 指摘の仕方が自分に合うか

私は「何度も間違えているよね」と直球で言われると少し心が折れてしまいます。

甘やかしではなくても、前向きな言葉で改善点を伝えてくれる先生が、自分には合っていました。

3. 的確に指導してくれること

生徒の課題を、的確に整理し、改善の方法を明確に示してくれる先生が良いと思います。

曖昧なアドバイスだと「何を直せば良いのか」が分からず、練習の方向性もぼやけてしまいます。

例えば「もっとしっかり弾いて」ではなく「右手の3小節目、和音を1音ずつ確認してからテンポを上げましょう」と具体的に言ってくれる先生なら、家に帰っても自分で復習と練習がしやすくなるのではないでしょうか。


忘れてはいけないこと:先生も人間

でも、やっぱりお互い人間同士です。
先生に条件ばかりを求めるのではなく、こちらも自分の状況や課題を伝える努力が必要です。

先生に任せきりのこともあるかと思いますが、大人のレッスンは、コミュニケーションを重ねて“共同作業”としてレッスンを作っていくも部分あるかなとも思います。


人によって違う「先生に求めるもの」

ここまで、私の考えを書いてきましたが、もちろん、先生に求めることは人それぞれ違います。
私の場合は、これまで音楽を続けてきたこともあり、基礎的な知識も持っています。
そのため「何をやりたいか」「どんな方向に進みたいか」という指針をある程度自分で持っており、それに沿ってレッスンを進めたいタイプです。

たとえ先生主導で進む場合でも、
「これはこのためにやる」という納得感があれば前向きに取り組めます。

一方で、初心者の方ならまた別の考え方があると思います。
例えば、

  • 「これを課題にしましょう」と先生に明確に示してもらう
  • レッスンの方向性を先生に決めてもらう
    こうしたスタイルの方が安心できる場合も多いと思います。

でも大切なのは、「どんな先生でも全部任せきりにすれば良い」わけではないということ。
自分のレッスンなのだから、初心者の方でも「なんとなくでも良いから、こんな感じで弾けるようになりたい」という目標を持っておくことは大事です。
時間が経てば自然に見えてくる部分もありますが、ほんの少しでも自分の希望を意識するだけで、先生とのレッスンがより充実したものになると思います。

それと、いろいろ書きましたが、
どんなに条件を考えても、やっぱり実際に先生と会ってみないと分からない部分があります。

やはり、これも一つの出会いで運によるところもある。

まずは気軽に体験レッスンを受けてみるのがおすすめです。




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